
界が生まれることになる。
■青年を集める
しかし、いくら良いプログラムを作っても青年が集まらないというのが青年の家の悩みである。まず、ほとんどの青年が青年の家というものを知らない。文部省は学校も青年の家も管轄しているにも係わらず学校教育の場で青年の家とはどのようなものか、どのように活用できるのかを知らしめていないことは不思議である。学校が課外活動で施設を利用しても生徒たちは自分達でそこを使えると思っていない。学校側がお膳だてをして生徒は先生のいう通りにプログラムにそって行動しているからである。
例えば、生徒自らが、青年の家と連絡をとりながら、プログラムを練り、費用を算出して施設を使っていく機会を持ったならば、もっと青年の家は青年にとって身近なものになると思う。修学旅行の道程を生徒達に決めさせるというのは随分と一般化しているが、自分達でテーマを決めて、青年の家を使った課外活動をするといったことも実施されると良いと思う。青年の家側も直接青年と折衝することで青年のニーズを捉えることができる。一石二鳥である。
また、青年の家の運営にもっと青年を参画させることも大切であろう。青年の家を活性化させようと一生懸命考えている方々とターゲットとなる青年の間に年齢的に大きな開きがある。青年が自らプログラムの主催者となるような機会を増やしていくことがこれからの課題である。そして、それこそが青年の自主性を育てることになる。先に述べた神戸市のセミナーでは参加者を集める際に、大学や企業、公民館などのキーパーソンを中心に声をかけたところ参加者が集まったという話を伺ったが、青年の核づくりも大切であろう。青年の中に核となる人材が育つと青年自身による情報発信により、いままでとは違った広報活動が生まれてくると思う。
最後に、青年の家の関係者と学校教育の関係者がより豊かなコミュニケーションをもつことで今の日本の青年達の教育環境を変革していって欲しいと思う。
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